お待たせしました。
以前からドラフターって何?。
って質問が複数来ていたので記事にすることにしました。
カテゴリー的にはCADのカテゴリに分類してみましたがその前はこうだったったって事で( ^ω^)・・・。
ドラフターって何?。
日本語で言い換えると”製図版”と言います。
その板の上に紙やマットのマイラーフィルムを張り付けてそこに図面を書くための道具です。
あくまで作図のための物、設計者が作図している場合がほとんどだとは思います。
でもトレーサーという専門職の方もいてそういった方は設計者の指示を受けて作図のみするといった方もいらっしゃいました。
今ではCADオペレーターさんのようなお仕事です。
手書きかCADで書くかの違いです。
会社によっていろいろあるとは思います。
ドラフターは武藤工業の商標で他メーカーの物は本当はドラフターとは言わないのですが多分通じるとは思います。
90年代後半ぐらいから2D CADが普及してきたのでそれまでは製図と言えば”製図版”でした。
会社によって導入の時期は違うと思うのでそこはその環境によって違うとは思います。
2D CADが普及する前は製図と言えば”製図版”で手書きが普通でした。
今では古い手書きの図面を修正する必要があるなど特殊な場合でしか使われることは無いのではないかと思います。
紅の豚でフィオがサボイアの図面を書いているのが”製図版”です。
T定規や雲形定規、三角定規、直定規、刷毛等が見えますね( ^ω^)・・・。
製図版の種類
で”製図版”にもいくつか種類があって単純にT定規と直角の出ている板を使うもの。
https://www.shinwasokutei.co.jp/wp/wp-content/uploads/upimg/76759/product_img_76759_00.jpg
簡易なもの
建築関連だとこれで十分だったりします。
アーム式で平行リンクを利用した物。
ドラフター
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自分のはこういったタイプです。
自分のは黒くないので多少違うとは思います。
L形になっている定規を上下左右と回転させて直線が引けます。
板、それを固定する台、Lの定規を動かす部分、ライト、椅子、等1つずつ仕様を決めて発注出来ます。
Lの定規を移動するとき若干浮かせてこすれないようにするギミックがついています。
さらに微妙な角度調整が出来たり定規を入れ替えたりも出来たりします。
自分のドラフターはこんな感じ。
上下左右、回転の移動でストッパーがそれぞれあるので長い直線も継いで書けます。
板の全面がマグネットになっていてこの帯状の板(ドラフティングプレート)で紙などを固定します。
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こんな感じ( ^ω^)・・・。
DF95 のDメインセールの未加工の物があったので張り付けてみました。
マグネットになっていない製図版の場合はマスキングテープ等で張り付けます。
コンパス
円はコンパスで、大きさに合わせて3種類ぐらいのサイズがあると便利です。
製図用のこの関連の物は信頼性の高いSTAEDTLER一択だと思います。
まあグレードにもよりますが( ^ω^)・・・。
下の写真の右側の物のようにねじで開閉するタイプが途中で径が変わったりしにくいので結局使いやすいです。
メーカーホームページから。
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自分の買ったものは長さを延長するバーがついている物でした。
で鉛筆の芯部分がシャーペンのオプションが無かったので 0.3 0.5 0.7 1.0 の太さ毎の物をそろえました。
こんなの
これをコンパスの鉛筆の受け部分と差し替えて各線種に合わせて作図します。
それとコンパスの芯側でずれ防止、穴開き防止のために中心器を使います。
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これはゴムで滑り止めになっているみたいです。
私はマグネットで製図版に張り付くようになっているものを使っていました。
ドラフターを立てて作図していても落ちないので( ^ω^)・・・。
その他の製図用道具類
後はテンプレートを各種、製図用としてさまざまの物が必要です。
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曲線定規
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雲定規
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字消し板
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他には製図用の
3角定規
シャープペンシル各種
消しゴム
その削りカスを払うための刷毛
仕上げ用の各種ペン
等を使って図面を書いて行きます。
普通の文房具として売っている物も使えないことは無いですがやっぱり使いやすいので買ってしまいました( ^ω^)・・・。
製図のルール
これはCADでも基本的に変わらないです。
製図は日本ではJISでどのように描くかが決まっています。
機械製図 JIS B0001
https://kikakurui.com/b0/B0001-2019-01.html
後は各分野で多少違ったりするのでその関連のJISとかを調べてみてください。
各会社などでそれぞれ独自のルールなどがあると思います。
なのでそこはそのルールに合わせて書く必要があると思います。
製図をするときの考え方
基本的に設計者がその意図を作る人に対し伝えるためのツールです。
なので誰が作っても同じように部品が作れるように
その精度や間違いが無くあいまいなところが無いように書く必要があります。
当たり前の事なんですが同じようにという所が大事です。
無駄に精度が高かったり無駄にきれいに出来たりする必要は無いという所。
そういう無駄はむやみにその制作費用がかさみ時間も余分にかかります。
かといって間違いを誘発するような作図をすると
それは製図者のミスとなる場合があります。
そしてその部品が無駄になったり使えない部品を買う必要が出てきたり・・・。
と大きな問題となる事も( ^ω^)・・・。
間違いが無い事は当たり前なんですが( ^ω^)・・・。
作る側の立場に立って作りやすく見やすい作図をする事が大事なんだと思っています。
作図者に言いたいこと
後は自分は機械加工をしていたので作図者に言いたいことととしては
基準位置が解るような作図をしてほしいかな( ^ω^)・・・。
中心位置が基準で外形書いているのに穴位置は角基準で書いてあるんでそのように加工したら、
他の部品と段差が出来た。
とか言われてこちらは公差内で加工しているんでそれ当たり前なんですが( ^ω^)・・・。
一貫性の無い設計をしていると普通にこういった事が起こります。
そういう所を意識していない図面が多いです。
そのために作り直すなんて事があったので( ^ω^)・・・。
まあ作る側としては仕事が増えるんでいいんですが無駄な仕事したという事は変わらないですよね。
まあその立場によっていろいろあるとは思いますが( ^ω^)・・・。
自分が作った物が捨てられていくのを見るのはなんとも切ない思いです。
特に金額が張る物は( ^ω^)・・・。
作る側としては一々設計者に問い合わせする時間も惜しいです。
限界を狙って加工をしている場合もあるので・・・。
結局優しくない図面を書く人ってトラブルも多いしよく考えていないことが多い印象ですね。
余裕が無いんでしょう・・・。
検図や承認する側だってそこまで見れないです( ^ω^)・・・。
環境にもよるとは思いますが・・・。
手書きのころの方がもっと余裕があったしおおらかな時代だったように思います。
でも、もう戻れるわけではないですから・・・。
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ちょこっとドラフターについて書いています。
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R0.0 新規作成 2024.05.05