取り付け前後位置、角度の考え方・・・。
未だにバルブの取り付けが出来ていないんですが・・・。
それ以外の部品はほぼ製作が出来たのでバルブをどのように取り付けるのかを考えていたので紹介しておこうと思います。
あくまで自分の考えではという前提で説明していきます。
それと最後の方でこの船の設計思想的なところも少し( ^ω^)・・・。
自分が良く聞くバルブの取り付け角度はピッチ方向上側に1.5°~2°で取り付けるのが良いと聞いています。
これはヨットが進むとき
バウがその角度沈んで
バルブの角度が水平になって
抵抗が少なくなって
スピードが一番出るようになるから。
と理解しています。
なのでその時は
ハルは同じ角度前側に沈んでいるのでその時の喫水が一番長くなっていれば
バルブとハルが相乗効果で一番有利な条件で早い船となる。
という事になるはずです。
なので
ハルの喫水全長の一番長い状態の長さの角度とバルブは平行に取り付けし
船が動いていない状態のときにバルブは1.5°~2°となるようにします。
は?何言ってるのと思われる方、いると思います。
これまでの説明ではどの状態でその角度なのかという説明があいまいです。
なのでここからは区別して帆走状態と停止状態で区別します。
バルブの取り付け角は結局どうしたいの?。
帆走状態ではバルブは水平となり抵抗は一番少ない角度で帆走させたい。
その時ハルは喫水全長が一番長い状態で帆走させたいです。
その時のハルのピッチ方向の角度をここでは喫水最大全長角度と呼ぶことにします。
で今回ののAWANAMIでは喫水最大全長が水平で1000mmとなるように設計しています。
バウ先端を垂直に立ち上げバウが沈むときそのオーバーハングが前にせり出し水線長が長くなるような船ではありません。
そうすると喫水最大全長角度とバルブの水平時の角度は平行にしてあれば早い船(=抵抗の少ない船)になるはずです。
という事は
停止状態のときバルブは1.5°~2°の角度をつけてセットするのでハルも同じ角度をつけてセットすればいいという事になります。
それはほんと?。
いや~停止状態でハルの喫水全長が一番長くなるようにセットするのがいいんじゃないのという人がいるというのは私も解っています。
ですが速さは帆走状態で速い船を求めているんですよね?。
ならそうするのがいいと私は考えます。
停止状態でバウが喫水線より上がっている船はそういった考え方の船という事です。
そうするには帆走状態のハルとバルブの角度を維持しつつ停止時のバルブの角度を実現するには?。
それはバルブの位置を後ろに持っていき後ろ重心としてハルの前側を同じ角度上げた状態を作ればいい。
という事です。
つまり停止状態から1.5°~2°の角度バウが沈む状態のとき以外は妥協した船を作るという事になります。
どのくらいバウが上がるのか・・・。
ではその時(停止状態の時)どの程度バウが上がるのかというと
スターンが沈まないでそのスターンの点を起点とした喫水の全長が1mの場合だと仮定すると
1.5°の時26.18mm
2°の時34.9mm
実際はスターンがいくらか沈みます。
いやーこれスターンの幅がそれなりにあればいいけど、ない場合は最悪その半分がスターン沈んで引きずるの~。
微風時最悪じゃない?。
という事になってしまいます。
でもこの頃のIOMはバウに比べてスターンの幅がそれなりにあるはず。
なので船にもよりますがそこまでは沈まずその数分の1が沈むという事になるはずです。
でその沈む深さをどの程度許容しどれだけバウが上げられるかが
バルブの重心をどこまで後ろに下げられるかという事になるのかなと考えています。
それ、そのままやっていいのか・・・。
そうすると先の1.5°~2°というのは
その時代の一般的なスターンがある程度上げてある船には当てはまるのかもしれないですが・・・。
自分の船に当てはめていいのかという疑問にぶつかります。
自分の船は今の一般的な船から比べてもビーム(船の最大の幅)が狭く細いです。
スターンの後端の下端は喫水線に意図的に一致させて設計しています。
スターンの幅とビームの幅の差もその分少なくなっていてバウも細く高さもありません。
まあコンセプトがウエーブピアサーなんで( ^ω^)・・・。
バウがこんなに細くて高さも無い( ^ω^)・・・。
そんなIOM見たことが無いですよね。
あくまでもこの船は実験艇です。
バウ先端の予備浮力がここまで少ないの船は自分も他の船で見たことがありません。
この予備浮力の少なさの限界は自分としては把握しておきたい一つの実験項目でもあるのであえてこの予備浮力なんです。
IOMは開発クラスです。
設計するならすべての数値、形状に根拠が必要です。
解らないなら実験して確かめないとだめですよね~。
記事
R0.0 新規作成 2023.12.09